今日のひとりごと

好きな曲やアーティスト、観に行ったライヴ等を紹介。 また、HPの更新情報もこちらでお知らせしています。

The Beatles『Revolver』

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(2009/09/09)
ザ・ビートルズ

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1. Taxman
2. Eleanor Rigby
3. I'm Only Sleeping
4. Love You To
5. Here, There and Everywhere
6. Yellow Submarine
7. She Said She Said
8. Good Day Sunshine
9. And Your Bird Can Sing
10. For No One
11. Doctor Robert
12. I Want to Tell You
13. Got to Get You into My Life
14. Tomorrow Never Knows

[2003年7月28日に作成したものを加筆・訂正]
1966年8月発表のイギリスでの7枚目のアルバム(英1位)。
この年、時代は大きな転換期を迎え、同時期に活躍したビート・グループは
人気の集落や解散劇に見舞われ、それまでのR&Bのカヴァーをやるだけの時代は終わり、
アーティストのオリジナルによる、新しいスタイルの音楽が次々に芽生えたのもこの頃。
アメリカでもベトナム戦争の激化等、音楽以外の面でも揺れ動き始めていた時代。

ビートルズにとっても波乱の年で、前年の世界的な人気の反動が押し寄せる事に。
相変わらずの過密スケジュール、コンサートはファンの声にかき消され、
誰も聴いてくれない状況に陥り、メンバーのやる気も演奏力も低下する一方。
ツアー先では常に災難や騒動が起こり、命に関わる出来事もしばしば。
6月下旬に実現した日本公演では、結果的に音楽的には多大な影響を及ぼした反面、
厳重な警備体制、会場外での抗議デモ等、来日時はただならぬ雰囲気だったらしい。
8月にはアメリカでジョンの些細な発言が火種となりボイコット運動が勃発、
悪夢のような出来事が積み重なり、ビートルズはステージを降りる事を決意する。

その大混乱の直前ビートルズは、レコーディングの面で活路を見いだし、
ツアー開始前の4月6日から6月下旬にかけて作業を行い、
その後の音楽シーンに一石を投じる作品を作り上げています。

同時期のThe KinksやThe Who同様、ラヴ・ソング以外のテーマが持ち込まれたり、
外部ミュージシャンをゲストに招き、バンドの枠に留まらない音作りを展開。
それによってメンバーが全員参加していない曲も増え、
「Yesterday」同様、それでもビートルズの曲として発表されている。
ADTやテープの逆回転をはじめ、スタッフと共に様々なアイデアを具体化させ、
結果的にはさらなる進歩と発展を遂げる事に。

活躍が目立つのはジョージとポールで、ジョージはオリジナルを3曲提供、
「Love You To」ではインド音楽をさらに追求し、
「Taxman」ではポールがラーガ的なギター・ソロを披露。
「I'm Only Sleeping」での逆回転ギター・ソロ等、
これが次第にサイケデリック・サウンドの一要素として定着して行く事に。
ギターの歪み率が増えたのもこのアルバムの特徴で、
ジョンの7,9,11等でも刺激的なサウンドを聴かせる。
「And Your Bird Can Sing」は後にThe Jamがカヴァー。

楽曲的には特にポールの曲がバラエティに富み、室内音楽的な「For No One」、
静かなバラード「Here, There and Everywhere」、
特にストリングスをバックに歌う「Eleanor Rigby」は
無数のアーティストに取り上げられ、"影響大"な曲も数多く生んだ名曲。
ブラス・セクションの入った「Got to Get You into My Life」は
後にEarth,Wind & Fire等、特にソウル系のアーティストに取り上げられる。
リンゴのヴォーカル「Yellow Submarine」もSEが多用され、聴いてて楽しいナンバー。
これも金沢明子の「イエロー・サブマリン音頭」という名カヴァーあり。

極めつけは何といってもこれ。ラストの「Tomorrow Never Knows」。
Take 1を聴くとワン・コードのラーガ音楽的なものを目指していたと思われますが、
それだけには留まらず、催眠的なタンブーラ、ベース、ドラムを軸に、
テープの逆回転、後のサンプリング的な様々なSEによるテープ・ループ、
ヴォーカルをレスリー・スピーカーに通す等、アイデアを躊躇する事なく全投入。
90年代以降、デジタル機器の発展により似たような事が一人でも可能になりましたが、
これはその原型とも捉えられるし、この曲の存在感は現在でも圧倒的。
翌年の本格的なサイケデリック・ムーヴメントの序章的なこの曲が、
アルバムのセッションの一番最初に録音されたというのも興味深いものが。

『Revolver』と名付けられたこのアルバムは英・米で1位にはなったものの、
一連の騒動で売り上げは以前よりも下がったようです。
急激な変化について行けなくなったファンもいたかもしれませんが、
時が経ち、時代や世代を超え、アルバムの評価は高まっているのも事実。
ステージでひたすらビート・ナンバーを演奏する4ピースのバンドから、
アーティスティックなレコーディング・グループへと転換する瞬間を捉えた傑作。
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「おまけ:別ヴァージョンについて(簡易版)]
ここに記載するヴァージョン/テイク違いは"簡易版"です。
個人的に把握している範囲内で、大雑把に書いてありますが、
もっと細かく、深ぁ〜く知りたい方は、
12月に下記の本が出ますので、そちらもご参照ください。
ザ・ビートルズ全曲バイブル  公式録音全213曲完全ガイドザ・ビートルズ全曲バイブル 公式録音全213曲完全ガイド
(2009/12/03)
日経エンタテインメント!

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1. Taxman
(mono)
カウベルがステレオよりも早く登場する。Stereoは47秒目、monoでは36秒目。
Mono Box』に収録。

(別ヴァージョン)
1996年になって発表された別ヴァージョン(Take 11)。
ベーシック・トラックは同一ですが、リリース・ヴァージョンには登場しない
リード・ギターやバック・ヴォーカルが聴ける。
また、エンディングはフェイド・アウトではなく、コーラスと共に静止する。
『Anthology 2』(CD=東芝EMI TOCP-8703〜4/1996年)

2. Eleanor Rigby
MonoStereo、ストリングスのみと、Remixがあります。
MonoはCDシングルや『Mono Box』に収録。

(Stereo)
14秒目、リード・ヴォーカルが右だけになるはずが、
ミキシングのミスで左チャンネルに「エリッ…」と残ってしまっている。

(strings only)
ヴォーカルなし、ストリングスのみのヴァージョン。
リリース・ヴァージョンでは1トラックに一塊になっていたのを、
臨場感溢れるステレオ・ミックスに仕上げています。
ただ、厳密に言えばビートルズの演奏ではないので、
これはジョージ・マーティンの意向によるものでしょうか。
『Anthology 2』(CD=東芝EMI TOCP-8703〜4/1996年)

(Remix)
1999年に発表されたピーター・コビン氏によるRemix。
ストリングスは中央から広がりのあるステレオへ、リード・ヴォーカルは中央に移動。
通常のステレオ・ミックスよりも魅力が増したものの、
リード・ヴォーカルが微妙に遅れて聴こえるのが惜しい。
DVD版『Anthology』にも部分的にRemixが使用されていますが、
そこではリード・ヴォーカルの遅れはない。
『Yellow Submarine Songtrack』(CD=東芝EMI TOCP-65300/1999年)

ちなみに『Love』(2006年)にも大胆なRemixが施されたものが収録されていますが、
リード・ヴォーカルの遅れは改善されています。
『Love』自体が特殊な形で制作されているので、
別ヴァージョンと呼べるかどうか…とりあえず記載ってことで。

3. I'm Only Sleeping
英盤ステレオ、英盤モノ、米盤ステレオ、米盤モノ、米盤疑似ステレオ
リハーサル・テイク、"Take 1"等、複数の別ヴァージョンが存在します。
特に違いがあるのは、逆回転ギターが聴こえる箇所。

(U.K. Mono Mix)
●1分25秒付近に逆回転ギターが入る。U.K. Stereo Mixでは入らない。
Mono Box』に収録。

(U.S. Mono Mix)
●46秒付近で逆回転ギターが入らない。
●1分23秒付近から、U.K. Mono Mixよりやや早めに逆回転ギターが入る。未CD化。
◎『Yesterday... And Today』(LP=米Capitol T-2553/1966年)

(U.S. Stereo Mix 1)
●U.S. Mono Mixを左=低音、右=高音にイコライジングし、
さらに左右の音を微妙にずらした疑似ステレオ・ミックス。未CD化。
◎『Yesterday... And Today』(LP=米Capitol ST-2553/1966年)

(U.S. Stereo Mix 2)
●45秒付近から、U.K. Stereo Mixよりやや早めに逆回転ギターが入る。
●間奏の逆回転ギター・ソロがU.K. Stereo Mixよりやや遅めに登場する。
このミックスは70年代に出回った『Yesterday... And Today』に収録。未CD化。
◎『Yesterday... And Today』(LP=米Capitol ST-2553/1966年)

(Rehearsal)
1996年に発表されたリハーサル・テイクで、ヴォーカルはなし。
セッション・テープに僅かに残っていたもので、ヴィヴラフォンが入っている。
『Anthology 2』(CD=東芝EMI TOCP-8703〜4/1996年)

(Take 1)
これも1996年に発表された別テイク(Take 1)で、
気怠いムードのリリース版とは逆に、元気よく歌われている。
『Anthology 2』(CD=東芝EMI TOCP-8703〜4/1996年)

4. Love You To
(Mono)
モノラルの方がフェイド・アウトがやや長め。
Mono Box』に収録。

(Remix)
1999年に発表されたピーター・コビン氏によるRemix。
『Yellow Submarine Songtrack』(CD=東芝EMI TOCP-65300/1999年)

5. Here, There and Everywhere
(別テイク)
これまで未発表だったTake 7に、Take13に含まれていたバック・コーラスを合わせた
別テイクが1996年に発表されています。
『Real Love』(CD=東芝EMI TOCP-8716/1996年)

6. Yellow Submarine
ステレオモノラル、別ヴァージョン、リミックスの4種類があります
(偽MonoやDVDの5.1chサラウンドは除く)。

(Stereo)
●イントロのギターが1秒目、歌詞の"Town〜"から入る。
●曲後半のジョンのバック・ヴォーカルの入る位置がMonoと異なり、
Stereoでは1分50秒辺りから入る。

(Mono)
Mono Mixはイントロのギターが曲のはじめから入る。
●曲後半のジョンのバック・ヴォーカルの入る位置がStereoと異なり、
Monoではやや早く、1分48秒辺りから入る。
Mono Box』に収録。

(別ヴァージョン)
イントロに語り等の入った別ヴァージョンが1996年に発表されています。
これにはリリース・ヴァージョンでは含まれなかったSEも複数含まれています。
『Real Love』(CD=東芝EMI TOCP-8716/1996年)

(Remix)
1999年に発表されたピーター・コビン氏によるRemix。
右に寄っていたヴォーカルが中央に移動している他、いくつか違いがあります。
『Yellow Submarine Songtrack』(CD=東芝EMI TOCP-65300/1999年)

7. She Said She Said
これを書くにあたって、1986年に出た日本盤Mono LP(EAS-70136)を聴き返した所、
リマスター盤CDよりもピッチが速くなっている事に気付きました。
英盤Mono LPに関しては現物未確認のため不明…。
◎『Revolver』(LP=東芝EMI EAS-70136/1986年)

8. Good Day Sunshine
(Mono)
エンディングで、バスドラの音が聞こえますが、Stereoには入っていない。
Mono Box』に収録。

9. And Your Bird Can Sing
Mono疑似ステレオStereo、別テイクがあります。

(疑似ステレオ)
Mono Mixを左=低音、右=高音にイコライジングし、
さらに左右の音を微妙にずらした疑似ステレオ・ミックス。未CD化。
◎『Yesterday... And Today』(LP=米Capitol ST-2553/1966年)

(別テイク)
1996年になって発表された初期段階の別テイク(Take 2)。
アレンジが若干異なる他、中央にメンバーが笑ってマトモに歌えない声が入っている。
『Anthology 2』(CD=東芝EMI TOCP-8703〜4/1996年)

10. For No One
(Remix)
DVD版『Anthology』にRemixが収録。ピアノが左に移動している等、
いくつかの違いがあります。
『Anthology』(DVD=EMI Music Japan TOBW-3201/2006年)

11. Doctor Robert
(U.S. Mono Mix)
エンディングでジョンの話し声が小さく聞こえる。未CD化。
◎『Yesterday... And Today』(LP=米Capitol T-2553/1966年)

13. Got to Get You into My Life
(Mono)
エンディングでのポールのアドリブがStereoと異なる上、
フェイド・アウトも約10秒長い。
Mono Box』に収録。

(Stereo)
エンディングでのポールのアドリブがMonoと異なる。

(別テイク)
1996年になって発表された初期段階の別テイク。歌詞や全体のアレンジが異なる。
なお、ブックレットではモノラル扱いされていますが、実際は分離の悪いステレオ録音。
『Anthology 2』(CD=東芝EMI TOCP-8703〜4/1996年)

(Remix)
DVD版『Anthology』にRemixが収録されていますが、残念ながら抜粋のみ。
ブラス・セクションが左右に振り分けられている。
『Anthology』(DVD=EMI Music Japan TOBW-3201/2006年)

14. Tomorrow Never Knows
2種類のMono Mix、Stereo、別テイクがあります。

(Mono Mix/Mono Remix 8)
『Revolver』Mono盤に入っている通常のモノラル・ミックス。
("Mono Remix 8"という表記は『レコーディング・セッションズ完全版』より。)
Stereo Mixに比べ、SEは控えめ。
●逆回転ギター・ソロにテープ・エコーがかかっている。

(Mono Mix/Mono Remix 11)
『Revolver』英Mono盤、初回プレスに入っているレアなミックス。未CD化。
("Mono Remix 11"という表記は『レコーディング・セッションズ完全版』より。)
●イントロにタンバリンが入っていない。
●逆回転ギター・ソロの最後の部分が入っていない(1分21秒付近)。
●" it is knowing"の歌詞付近でオルガンが入る。他のミックスでは入らない。
●エンディングのピアノがやや長く入っている。
 これはDVD『Anthology』の"Special Features"でも確認が出来る。

(別テイク)
1996年になって発表された、当初"Mark 1"と呼ばれていた別テイク(Take 1)。
リリース・ヴァージョンとはアレンジが全く異なる。
『Anthology 2』(CD=東芝EMI TOCP-8703〜4/1996年)
本日のBGM:The Jam「And Your Bird Can Sing」(from"Extras"1992)

エクストラズエクストラズ
(2007/01/24)
ザ・ジャム

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テーマ:ビートルズ関連 - ジャンル:音楽

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