今日のひとりごと

好きな曲やアーティスト、観に行ったライヴ等を紹介。 また、HPの更新情報もこちらでお知らせしています。

The Beatles『Please Please Me』

9月に入りました…ので、トップ・ページのアルバムをビートルズに替えました。
本当は全部ひっくるめてボックスにしたい所だけど、そうもいかないので、
代表して『Please Please Me』にしました。
プリーズ・プリーズ・ミープリーズ・プリーズ・ミー
(2009/09/09)
ザ・ビートルズ

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1. I Saw Her Standing There
2. Misery
3. Anna (Go to Him)
4. Chains
5. Boys
6. Ask Me Why
7. Please Please Me (Stereo Version)
8. Love Me Do (Album Version)
9. P.S. I Love You
10. Baby It's You
11. Do You Want to Know a Secret
12. A Taste Of Honey
13. There's A Place
14. Twist And Shout
他の方は中〜後期辺りを取り上げそうなので、こちらにしてみました。
改めて聴くと、当時主流だったアメリカン・ポップスから徐々にRockへと移る、
その過程を反映しているようにも思えて興味深かった…って、
そういう事を感じるようになったのは比較的最近の事。
カヴァー曲の中にはキャロル・キングやバート・バカラックの曲も入っていて、
1963年の時点では両者共に世間に名前は知られていなかったはずだし、
これも後になって…って感覚が強い。
意外と、彼らのルーツ的な曲が取り上げられるのはこのアルバム以降。
ジョンの優れたヴォーカル・パフォーマンスも
カヴァー曲の方が多いのも、気付いたのは聴いてから数年経ってから。
ただ、ビートルズ(もしくはストーンズ)が取り上げてなければ、
50〜60年代のR&Bやポップスに関心は向かなかったと思う。

それと、1987年のCD化の際、初期の4枚はモノラル・ミックスで発売されて、
今回はようやくステレオ盤で発売される事に。
コアな方ならオリジナルの英モノラル盤LPがどうこうって話になるんだろうけど、
今となってはごく限られた方しか聴けないし、僕はちょっとついて行けない…(笑)
きっと「オリジナル・アナログに勝るものはない!」で話が終わるだろうし…(苦笑)
うちは(あえてこう書く)70年代半ばに出て、CDが出るまで長らく流通していた
東芝EMIの日本盤(EAS-80550)で「慣れ親しんでいた」ので、
ステレオ盤でのリマスターは願ったりで。

あと、モノとステレオ、どちらがいいですか?と問われても答えにくいというか、
製作者側の意見を除けば、好みの問題なので正解はないと思う。
(アーティストやスタッフの意思を知る事は重要。)
中にはモノラル・アレルギー(笑)っていう人にも何度か出会った事もあるので。

今は60年代ではないので、その時の気分でどちらかを選ぶ…。
そういう、別の聴き方があってもいいと思う。楽しみが増える些細な贅沢というか。
いくら好きでも、毎日同じもの聴かされたり、同じ食事は気が滅入るのと同じで(笑)

ちなみに1987年にCD化されてからは、何か…言葉で説明しにくい感覚を受けて、
個人的には初期4作に関してはCDで聴く回数は極端に少なかった。
アーティスト側がモノラル盤に力を入れていたという事とかは抜きにして。
(60年代の時代背景を知ればその理由が見えてきます。)
今にして思うと、音楽そのものは勿論楽しめる、
けどA面とB面という区切りが無くなった事に不慣れだったのか、
デジタルの感覚にまだ不慣れだったのか…答えはハッキリとはしてない。
当時は貯金をしながら少しずつ、後期を中心に買っていました。
あの頃3,200円(消費税導入以前)は学生にとっては厳しかったけど、
その頃聴いた音楽はどれもが今の自分にとって大事なものになった。

その日本盤LP、「Misery」「There's A Place」が疑似ステレオで収録されていて、
「Love Me Do」「P.S. I Love You」の処理(左=低音、右=高音)とはまた違う、
音が回って聴こえるような加工がされていました。
恐らく1966年に来日記念盤として『ステレオ! これがビートルズ Vol.1』
っていうのを出す際に、アメリカ盤『The Early Beatles』全曲と、
『Meet The Beatles』から「I Saw Her Standing There」を抜き出して、
「Misery」「There's A Place」の2曲は日本編集盤
『ビートルズ No.2!』(1964年/モノラル盤のみ)から抜き出して疑似ステレオ化、
それらをテープ編集して作ったんじゃないかと…勝手な推測ですが。
その来日記念盤も、英盤とは曲数は同じでも曲順、ジャケは別物でした。
本当にややこしいったらありゃしない(笑)

ステレオ盤は2曲共にステレオで入っていたらしいし、
後になって米Capitolから出た『Rarities Vol.2』(1980年3月発売)を聴いたら、
「Misery」「There's A Place」がステレオで入っていたんで、
なんだステレオ・ヴァージョンがあったのかと…。
CDで初めて接した人や、全然気にしてない方は「?」な話題でしょうけど…(笑)
今回のリマスター盤は左=演奏、右=ヴォーカルのステレオで入るんじゃないかなぁと。
話を戻して…久々に『Please Please Me』のアナログ盤引っぱり出して聴いてみたけど、
聴き過ぎてノイズだらけだった(笑)
やっぱりCDで聴くのとは何かが決定的に違っていて、
『The Capitol Albums Vol.1』よりも低音が効いてなくて、スッキリした音でした。
その辺も、どう違ってくるのか楽しみ。

さらに気が付いた事が。
この『Please Please Me』の日本盤LP(EAS-80550)、
B面の「Do You Want to Know a Secret」「A Taste Of Honey」
「Twist And Shout」のピッチが速い…あ、違和感ってこれだったのか。
編集時のテープ・コピーの段階で回転数が変わってしまったのか、
それとも意図的に変えたのか…うわぁまだ謎が(笑)

というか、細かい分析は追々に、ついでにすればいい事なので、
初めのうちはサウンドを楽しみましょう(笑)
そう追々…なんで何十年聴いても新たな発見が出てくるのだろうか?

090901a.jpg
従来盤CDだとモノクロの解説&歌詞カードが付いてましたけど、
CD化される前まで出回っていたアナログ盤で、
初期2作はこのようなブックレットが付いていました。
カラー写真が数点と、モノクロの解説と歌詞・対訳付。
[関連書籍]
リマスター盤発売に合わせて、様々な関連本が発売になっています。
書店でいくつか手に取って見たりしましたけど、
中には、CDの発売に便乗して出してるようなものも…。
なので、音源の検証記事が読みたいって人は、
CDが出てから少しあとに出された雑誌等をチェックするのがいいでしょうね。

現時点で個人的には『THE DIG Special Issue ザ・ビートルズCDエディション』が楽しめました。
これまで発売されてきたCDの検証や(※p.36と40に細かい記述ミスあり)、
リマスターを担当したエンジニアによる興味深い作業工程の話や、
パティ・ボイドさんの最新インタビュー等が載っています。
(さにに書くとp.123で話の流れでカップスの話題が出てくる。)

THE DIG Special Issue ザ・ビートルズ CDエディション(シンコーミュージックMOOK) (シンコー・ミュージックMOOK)THE DIG Special Issue ザ・ビートルズ CDエディション(シンコーミュージックMOOK) (シンコー・ミュージックMOOK)
(2009/09/02)
THE DIG編集部

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あとこちらも外せない一冊(実は読み過ぎて今回で買い直すの3回目)。
内容も補強され、本のサイズも変わりました。
(難を言うと、DTPから次の行程へと移す過程で発生したと思われる文字化けあり。)
以前よりもスッキリと、読みやすくなっていました。

ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版
(2009/09/07)
マーク・ルーイスン

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[オススメのカヴァー・ヴァージョン]
「I Saw Her Standing There」
◎The Burns『G.S. I Love You-Japanese Garage Bands』
「Misery」
◎The Flamin' Groovies『Shake Some Action』
「Ask Me Why」
◎竹内まりや『VIVA MARIYA!!』
「Please Please Me」
◎東京ビートルズ『meet the 東京ビートルズ』
「Love Me Do」
◎The Bad Boys『Meet The Bad Boys』
「P.S. I Love You」
◎The Bad Boys『Meet The Bad Boys』
「Do You Want to Know a Secret」
◎Billy J. Kramer & The Dakotas『At Abbey Road: 1963-1966』

[おまけ: モノ&ステレオ ヴァージョン違いについて(簡易版)]

今と違い、60年代はテレビもラジオもモノラルが主流で、
ステレオは再生機器がそれ程普及しておらず、
ごく僅かな人達だけが聴く事が出来たようです。
今の感覚なら、5.1chサラウンドがそれにあたるのかも。

アーティスト側は、ミックスのバランス等を含めて、
モノラル・ミックスに労力を注ぎ、それを完成品としていたようです。
ステレオの方は…モノラル・ミックスを作り終わった後に
殆ど時間をかけず、半ばついでにミックスしたという話も…。

60年代はステレオ・ミックスのバランスも確立されていなかったため、
ヴォーカルが片方に寄っていたり、モノよりも迫力に欠けるのも多くあります。
これはビートルズに限らず、60年代の音源全般に言える事で。

しかし時代は変わり、次第にステレオが主流になっていくと、
その"ついでに"作られたステレオ盤が広く出回るようになりました。
そしてモノラル・ミックスは次第に忘れ去られる事に…。
ミックスが2種類存在するのは、時代背景によるものが大きいと思います。

なお、ここに記載するヴァージョン/テイク違いは"簡易版"です。
個人的に把握している範囲内で、大雑把に書いてありますが、
もっと細かく、深ぁ〜く知りたい方は、
12月に下記の本が出ますので、そちらもご参照ください。
ザ・ビートルズ全曲バイブル  公式録音全213曲完全ガイドザ・ビートルズ全曲バイブル 公式録音全213曲完全ガイド
(2009/12/03)
日経エンタテインメント!

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1. I Saw Her Standing There
別テイク(Take 9)がCDシングル『Free As A Bird』に収録。

2. Misery
66〜80年代半ばまで流通していた日本盤LPは疑似ステレオでした。
またモノラルでは、一番最後に「カシャーン!」という音が入っています。
なんだかエコー・チェンバー辺りで鳴っているような感じにも聴こえますが…。

7. Please Please Me
モノ、ステレオ、別テイクの3種類が存在します
(ステレオをモノにしただけのものは除く)。

(mono)
CD化以前はレア・ヴァージョン視され、CD化後はこちらが"定番"となり、
オリジナル・アルバムの他、CDシングル、『Compact Disc EP.Collection』
『赤盤』等にも収録。ステレオ版との違いは…強いて挙げると、
1分8秒付近の「In My Heart〜っ」のコーラスが強調されて歌っている。

(Stereo)
ステレオは3つのテイク(Take 16,17,18)を組み合わせ、
モノとは違うパートが採用されています。
一番判りやすいのは、ステレオでは1分27秒付近でジョンが歌詞を間違えるのと、
エンディング近くで強めのエコーがかかる。
このステレオ・ヴァージョンはCD化以前は"定番"でしたが、
2006年に『The Capitol Albums Vol.2』でCD化されるまでは、
逆にこちらが珍しくなってしまいました。
ちなみに解散後にレコード会社が製作したプロモーションビデオ
(映像は1964年のワシントンDCのライヴ映像を使用)では、
こちらのステレオ盤の音源が使用されていたため、
テレビのビートルズ特集等ではよく流れていました。

なお、ハーモニカは一発録りによる同時演奏ではなく、
編集用パートとして、後からオーヴァー・ダビングしたもので、
それをテープ編集で繋げ、曲を完成させています。
このハーモニカの入っている箇所のみ、
モノ・ステレオ共に同じものが使用されています。

(別テイク)
『Anthology 1』に新たに発掘されたモノラルの別テイクが収録されています。
ハーモニカはなく、バック・コーラスがあまり入っていないのが特徴。
録音日は1962年9月11日(アンディ・ホワイトが参加した日)とされていますが、
現在はそのクレジットに関して信憑性が疑われています。

8. Love Me Do
3つのテイクが存在します。
a : Single Version (リンゴ版)
b : Album Version (アンディホワイト版)
c : Alternate Take (ピート・ベスト版)

LPではゲストのアンディ・ホワイトがドラムのテイクが採用され、
初期のシングル盤ではリンゴのドラムのテイクが採用されていました。
アンディ・ホワイト版はリンゴのタンバリンが入り、
リンゴのドラム版はタンバリンがなく、間奏で手拍子が入る。
リンゴのドラム版は『Past Masters』に収録。

2トラックのセッション・テープが既に処分されているため、
ステレオ・ミックスは存在しません。
これまでステレオ盤LPに収録されていたのはbのテイクで、
左=低音、右=高音にイコライジングした疑似ステレオ
Album Versionの疑似ステレオ版は現在『The Capitol Albums Vol.2』に収録。

(c:別テイク)
『Anthology 1』に新たに発掘された別テイクが収録されています。
こちらは1962年6月6日、ピート・ベスト在籍時のテイクで、
リリース・ヴァージョンとはリズム・パターンが異なる等の違いがあります。

9. P.S. I Love You
この曲も2トラックのセッション・テープが既に処分されているため、
ステレオ・ミックスは存在しません。
これまでステレオ盤LPに収録されていたのは、
左=低音、右=高音にイコライジングした疑似ステレオ
疑似ステレオ版は現在『The Capitol Albums Vol.2』に収録。

13. There's A Place
66〜80年代半ばまで流通していた日本盤LPは疑似ステレオでした。

他にも左右が逆とか、ステレオの定位を中央寄りにしたもの等、
微妙に違うものが存在するようです。
[追記:リマスター盤]
今回のリマスター再発では、一般流通向け(?)にはステレオ盤が採用され、
モノラル盤はボックス・セットのみ(+紙ジャケ仕様)のリリースになりました。

で、個人的な印象&感想は、後で別の日の所でも書きますけど、
これまでCDって聴いてて音が重く感じるというか、疲れを憶える事があったけど、
今度のリマスター盤は逆に、ふわっとしているような印象。
曲の出だしからその感覚がまずやってくる。
以前の重さのようなものは殆ど感じなくて、むしろ凄く心地がいい!
それでいて、以前よりも各楽器の音がより輪郭がハッキリと聴こえる。
高音も割れたりキンキンした感じはなく、低音もにじんでいない。
リマスターで特に効果が出やすいのは、人の声やアコースティックなもの、
ヴァイオリン等の弦楽器。聴き比べるならそこでしょうか。

他には…以前のCDよりもフェイド・アウトが長く聴ける。
0.何秒レベルだけど、ビートルズの音は何秒だろうと聞き逃したくはない(笑)
「Baby It's You」のステレオ版で音が消えかかる瞬間に
左チャンネルで聞き覚えのないコードが鳴っていたりとか。
さらっと聴いた印象でしたけど、取り上げたらキリがないな(笑)

…つーことで、変に長くなってしまいましたが(汗)
あとはとにかく聴いて楽しみましょう!
つづく。
本日のBGM:The Beatles「Hey Bulldog」(from"Yellow Submarine"1969)

テーマ:ビートルズ関連 - ジャンル:音楽

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